飼育記録

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ココア、爪剥がれる

テープで遊ぶココア

2001年12月

10:00PM、いつもより少し遅めの、ケージのお掃除中の出来事です。

お掃除の邪魔をするのが大好きなココアが、今日は1人で遊んでいる。

テーブルの上で何してるの?
私の視線の先には、なにやら赤いものがたくさん散らばっている。
赤い紙をバラバラに噛みちぎったのね。どこから持ってきたの?
近づいてみると、紙ではなく液体...。紙をバラバラにしたと思ったほどの血の量。誰の血?ココアお気に入りの角材にも血はべっとり。カーテンレールの上にも血。

ティッシュについたココアの血 コーナーステージについたココアの血

なんと、右後肢の小指の爪が根元から浮いている!! そこからドックドックと血があふれていた。しばらく押さえれば、止まるだろうと安易に考え、ココアをつかまえて止血を試みるものの、相手はリスなのよね。じっとしているわけがなく、私達の服と手を血で染めるだけの結果に...。

走っていたココアも、ついにじゅうたんの上でうずくまってしまったので、そっとしておく事に。(もちろん、じゅうたんも血だらけ)
そっとケージに戻すと、いつものようにバック転をしようとするが、数回で動かなくなった。足をヒクヒクさせ痛がっている。溢れるほどの出血は1時間程度で止まったが、ジワジワにじみ出てくる血は翌朝まで続いた。リスは動く動物だから仕方がないのかもしれない。


とりあえず、私達に出来た事...

保温
部屋を温かくし、大量の綿を巣に入れ、ココアをくるんでみました。(毎晩綿の中でご就寝されるのですが、今日は通常の3倍量をプレゼント)

貯食代行
ココアは夜中に、半分寝ながら巣の中でお食事をとります(目を閉じたままの時もあります)。いつもは自分でお夜食を巣に運んで寝るのですが、今日は私が代行させてもらいました。

床のクッション
ケージの床は網でできています。ココアの足の負担を軽減するために、ティッシュを山のように積んでみました。


■ 2日目

5:30AM、まだ寝ぼけているココアをデジカメで撮影。大きなかさぶたになっていたものの、ちょっとした圧力で簡単に出血しそうな状態。ココアを無理矢理病院に連れて行っても暴れる事しか予想できないため、写真を持って行った方が良さそう。もしココア自身が必要なら、往診って方法もあるしね。

ここの病院は、ココアの人見知りを理解して下さる先生なので、写真で丁寧に診察してくれました。
しかし、『処置をするのは簡単。その後、維持が出来ないと意味が無い。処置の際のストレスの方が心配』ということで、ココアを連れて行かなくて正解でした。爪の長さや生え方は正常だとの事でした。

ただ、根元から剥がれてしまったため、爪が作られる組織が傷ついている可能性があるそうです。そうなると一生、生えてこないのですが、今はそうでない事を祈るばかりです。

『消毒は菌を殺したりするという事より、むしろ、清潔にするという事が目的なので、これも無理にする必要は無い』との事。どーせ舐めてしまうし、その通りかもしれません。外からではなく内側から菌を殺しましょう。という事で、抗生物質(キノロン系)を処方していただきました。


お留守番していたココアは、その日は1日、巣から出てくる気配なし。かなりへこんでいる様子。部屋を暗くして出来るだけ静かな環境にしなくちゃね。体力維持のため部屋を少し温かくしなくちゃ。私がそばにいると寝ているのに、ケージから離れると、巣から顔だけ出して辛そうな顔をする。お水を一時間おきにあげ、餌もその度にあげてみた。(口元まで持っていかないと、食べたり飲んだりしてくれないし・・・)

ただ、カロリー消費が少ないせいか、ひまわりの種はあまり欲しがりませんでした。丸一日巣から出なかったわけだから、オシッコもフンもしていません! すぐに尿毒症を起こす動物もいるけれど、リスはどうなのでしょう?


■ 3日目

6:30AM、巣からやっと出てきた。そしていつもの場所で大量のオシッコ ( ティッシュ10枚が濡れる位の量 )。フンもかなりの量をしている。しかも30分おきにオシッコをしています。はやり昨日は我慢していたみたい。

9:00AM、もうおとなしく出来ない様子。ケージの中でバック転を始めたため、部屋に放つ事を決心。足を引きずりながら出てくると、人の背中でグルーミング開始。しばらくおとなしかったものの、玄関のチャイムが鳴った途端、暴走のスイッチ ON! まるで取れかかった爪を剥がそうとしているような勢いでした。

正午には別荘 ( 食器棚の上 ) でスヤスヤお昼寝。夕方、起きてきたココアの小指をみると...
爪が無い!!
自ら取ってしまったようです。爪が無くなって歩きやすくなったせいか、次の日には走り回るようになりました。ただ、小指の引っかかりが無くなってバランスが悪いらしく、ジャンプしてはポテンと落ちています。当分は落下による二次災害の防止に努めなくてはいけないようです。

剥がれた爪


ココアの別荘に転がっていた爪。痛そう...

小指の爪がありません


小指の爪が根元からなくなってしまったココアの足。



* * *

悔しい事に、爪が剥がれた原因がわかりません。
いつもなら、ほんの少し爪が何かに引っかかっただけで鳴きわめくココアが、今回は何も言わなかったのです。部屋を見回して、爪が引っかかりそうなものを見ていますが、どのような状況で引っかかったのかがわからないため、有効な対策が取れていません。

ココア、本当にごめんなさい。
そして、心配してくださった皆さん、本当にありがとうございました。
ココアと暮らしていく事はいつも手探り状態。でも心配してくださる皆さんがいて、改めて心強く感じました。


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